リケーブルとインピーダンスと音質の関係性について /B.A.L

きっかけ

リケーブルで音が変わる、変わらない、どうなるとかこの辺は結構宗教的論争になりがちな部分でもあり、私と友人Aもよくここについてぶつかる事が多いです。

私達は技術者ではありませんから、どうしてなんだろう?とその原因・理屈を探ろうとしています。

そしてリケーブルで音が変わる事の原因としては、単一的な物ではなく、様々な要素が重なりあった複合的な物なのなのではないだろうかと私達は考えました。

色々調べて私達なりのまとめをメモ的に残しておきます。

リケーブルで音が変化するのはなぜ?


アナログ回路では静電容量(キャパシタンス)や誘導子(インダクタンス)の数値が多すぎると本来の信号と比べ音が変化してしまう。

キャパシタンスは低音信号を簡単に通過させることができなくなる(抵抗が増える)+高音信号が妨げられないように通過させる事ができないから変化してしまう。


簡単に説明すると
キャパシタンスが多いと低音は少なくなる。
インダクタンスが多いと高音が少なくなる。

つまり静電容量やインダクタンスの値が小さいケーブルは音に影響を与えない、与えにくいと考える事ができる。

近年の音が変化する事を謳っているケーブルメーカーは、こういった特性を利用して、独自の方向性をもったケーブルを作っているものと考えられる。

所謂リケーブルで音を調整するというのは上記の点でちょっと低域や高域を好みに寄せていると解釈。


ケーブルで音を変化させるという事はオーディオ信号を劣化させるという事。

イコライザーで音を補正すればいいと考えるが位相に影響を与えてしまうのでオーディオ界隈ではイコライザーを使う=音は悪くなるというふうに捉えられている面がある。

※アナログEQの話
イコライザー=劣化となるのはEQは特定の周波数で動作するアナログフィルターであり、必要な効果に応じてキャパシタンスとインダクタンスを配置することによって動作する。

問題は電流と電圧の間に位相が変化してしまうこと。
電流と電圧のピークが同期していない=最大電力が低下してしまう。

つまりダイナミックレンジが狭くなったりノイズが乗るからイコライザーを使うと音が悪くなるとなる。

これはケーブルによる音の変化も、上記のアナログイコライザーを使った効果と同様であり理屈上では区別する事ができない。

※上記のイコライザーというのはアナログイコライザーの話であり、デジタルイコライザーはまた別の話となります。

なので音質的にはデジタルのイコライザーを使用した方が良いとなる。

インピーダンスによる音の変化

インピーダンスって何?
交流抵抗。単位はΩ(オーム)
文字通り、抵抗なわけで抵抗値が大きいと電流が流れにくくなる。

イヤホン・ヘッドホンの場合は
インピーダンスが低い=低電圧・高電流
インピーダンスが高い=高電圧・低電流

通常音楽再生をする場合は

再生機器の出力インピーダンス

ケーブルのインピーダンス

イヤホン・ヘッドホンのインピーダンス

が関わってくる。

インピーダンス「ロー出しハイ受け」というのはコアな方々ならすでに心得ている事かと思いますが

出力側(DAP等)の方がローインピーダンスで
受取側(イヤホン等)の方がハイインピーダンス。

これを守る事によって正常に信号を伝達できるわけです。
D出力側の方がハイインピーダンスの場合で、高域が削られたようなこもった音になったりするのもこのせいです。

これのルールが正しい前提でのお話です。

色々とリケーブルをしていると同じケーブルを使用しても変化を感じやすいイヤホン・ヘッドホンと変化を感じにくいイヤホン・ヘッドホンがある。

インピーダンスが低いイヤホンでは感じやすく
インピーダンスが高いイヤホンでは感じにくい

イヤホン・ヘッドホンのインピーダンス特性によってバランスが変わるものが存在する。

ダイナミック型には少なくマルチBA型に多い。
ダイナミックはほぼインピーダンス一直線のものが多い。
マルチBAのは複数のドライバがあり音域が重なる部分も多いのでインピーダンス変動が大きいものが多い。

Noble Audio Kaiser 10 Universalのインピーダンス特性

例えばK10低域側のインピーダンスは20-200MHzまで41Ωから下がっていき、そこから上の帯域な波があるものの最低14Ω~26Ω程度で落ち着いています。

出力インピーダンスがイヤホン・ヘッドホンより低い場合は、負荷が少なく想定された周波数帯域で再生されますが、出力インピーダンスが高いとこの場合は正しく信号を受け渡すことができなくなるので音に変化が生じます。

つまりインピーダンスが周波数とともに大きく変化するイヤホン・ヘッドホンでは、出力インピーダンスに基づいて音も変化するという事ですね。

Estronなんかはケーブルごとで、インピーダンスの違いによる音の変化を想定したケーブルを作っていますが、これは上記の前提があってのものかと思います。

※出力インピーダンスが高いと必ず高音よりになるとか低音よりになるとかではありません。

あくまでその機器(イヤホン・ヘッドホン)の特性によります。

まとめて

私達は色々調べた結果、上記の結論に今は辿り着いていますが、これらが本当に全て正しいとは限りませんが色々と調べた中で最もしっくり来るものをまとめてみました。

そういった中で上記の理屈をわかっていれば、リケーブルしようかな。
じゃあどういうケーブルにしよう?
となった時の物差しになると思うのです。

理屈を知る事で、あのメーカーはなんかおかしな事を言っている、さすがにそれはないのでは?、一見オカルトっぽいけど確かに理屈が通っている等の判断が出来るようになるのではないでしょうか。

リケーブルに関して基本的に私が求めているものは、クロストークが少なくて、大きく音が変化しない事、使い勝手がいい事、耐久性がそれなりにある事を求めています。

あくまで基本的にはであって、イヤホンによってはもう少しだけ低息側に寄せたい、高域に寄せたいと思ってあえて変化するものを使ったりもしますし、使い勝手がいいのでクロストークが多めでも使う事もあります。

この記事に対して肯定・否定人それぞれあるかと思いますが、あくまで私はこういうスタンスで考えていると程度に思ってもらえればと思います。