■ハイレゾ音源と非ハイレゾ音源の違いを聴いてみよう!3 / B.A.L 比較テスト

今回は難易度-高

前回、前々回の比較について、色々とご意見を頂いています。

スマホにエレコムのイヤホンで聴いて違いがわかったとか、高いイヤホンとDP-X1で聴いたけどよくわからなかったとか家のPCで聴いたら違いがあるように感じたけどそこまで大きく変わらないとか人によって様々でした。

テスト1も2も事前にどういうものだったのか記載していたので、今回は何も記載しない状態でまずは聴いてみてもらえたらと思います。

※計70Mと容量が大きいので、スマホ回線の方はWIFI接続してダウンロードする等、注意してください。

■音源

※止めるまで交互に流れます。

 

今回はシンプルなドラムの音源です。

 

周回ごとに音や距離感、空間が違って聴こえるのは、マイキング含めミックスのバランスを変更しているからです。

正解は?

 

さて正解は…

 

 

ずばり…

 

 

DR1が純ハイレゾ音源でした。

 

マスター⇒24bit/96k

DR1⇒24bit/48kで処理

DR2⇒1の音源を16bit/44.1kにダウンコンバート

これは違いを感じるのは、なかなか難しいパターンだなと思います。

個人的には、ビット数と周波数を落としたからといって音質が酷く劣化したとは感じられませんでした。

逆に補完処理を行うK2SD等のアップコンバート系偽ハイレゾに対しても、音質が向上したとは感じられませんでした。

ただのアップコンバートだから意味がないとかそんな物に金を出せるなとか、色々言われていますが否定できませんね。

やはり効果が見えやすいのは、レコーディング、ミックス、マスタリングと過程を経ていく中で、どれだけの処理を行うのかという事も関係あるのだと思います。

余談

生のドラムって素の音とCDで聴こえるようなかっこいいドラムの音ってかなり差があるもので、録音時から音作りの為にあれこれエフェクトをかけてってして、あの音の元が出来るものです。

そこから他の楽器も混ぜていって本格的にミックスを行っていくのですが、ジャンルにもよりますが基本的にドラムって音を加工しまくっているものです。

原音という意味では、実際のドラムの目の前で聴こえてくる音とはだいぶ違いがありますし、ライブ音源でもすでに加工されたドラムの音を私達は耳にしています。

原音=正義ではないと考えているのですが、

定義としては調理の終わった状態の食材=音源ならマスタリングを終えた状態の波形が原音。

あとは再生機器を通して、どう変化させて再生するか、変化させないよう再生するか、なのではないでしょうか。

私はその音源に収録されている波形をいかに歪みなく聴けるかを意識するかが、良い音を聴く事への近道かなと思っています。

とはいっても真空管アンプに繋げば、歪率はすごい事になりますが、それが悪い音かというとそれはまた違いますよね。

ギターアンプなんかでもそうですが、フルチューブアンプとトランジスタのアンプでは音が全然違います。

設計や回路が違うのは当然としても、真空管アンプの方が倍音が豊かで心地よいハーモニクスが出ると、感じる人は多いでしょう。

オーディオでもそういう理由から、真空管アンプは愛されているのだと思います。

実験のテーマは?

今回の実験は、実際の音楽制作フローと同様にハイレゾ環境でミックスを行いました。

片方はハイレゾのまま、もう片方はCDに落とし込む想定でダウンコンバートした音の違いを聴くという所にありました。

メーカーとしては、ハイレゾ音源という商品に価値をつけるためにプラスになる事しか言わないのですが、実際の差異はどうだったでしょう?

ハイレゾ環境でミックスしてそのままハイレゾ音源とそれを落とし込み、CD音源としてリリースしたものと考えてもらえるとわかりやすいかもしれません。

あくまでこれは一例でしかないので、全てのハイレゾ音源とCD音源にたいして差がないというわけではありません。

ですが、ただハイレゾというだけで話をまとめてしまわないで、どのようにして制作されたハイレゾ音源なのか?

そこを知らなければ、CD音源と差がないようなハイレゾ音源を購入してしまっているという可能性もあるのです。

私の感覚としては「ダウンロード販売されるハイレゾ音源」という事をきちんと考えて制作された音源こそ、ハイレゾである意味が存在する音源だと思います。

ハイレゾだからってCD版と同様に、音圧を稼ぐために波形が海苔化するようなミックス・マスタリングではハイレゾである意味がないのではないでしょうか。

音を良くする努力を

ここ数年、iTunes storeやYoutubeではラウドネス調整が導入されて、過剰に音圧をあげた音データは再生側で音量補正をされるようになりました。

過剰な音圧競争は終わったと一部では言われていますが、まだまだごく一部での話です。

第一線で活躍されているエンジニアの方は、レベルは変わらないけど、聴感上大きく聴こえるように感じさせるテクニックを駆使されていますが、それでもちゃんと聴くと音が汚れてしまっているように感じる部分は多いわけで。

商業音楽では、音圧競争はまだまだ続いているのです。

iphoneに付属のイヤホン直刺ししているような層には、その方がメリットが大きいでしょうからそれはそれで悪くはないと思います。

ですが、わざわざ安くないDAPやポタアンやイヤホン、ヘッドホンを購入している人達が、ハイレゾ音源を買うという事にはクオリティを求められているというのは、容易にわかるはずです。

ぱっと聴いて音圧高い=音がいいとは安易に思わない人達が買うわけです。

そこをメーカー側はよく考える必要があるのではないでしょうか?

アーティストも同様ですが、そこを考えるのはエンジニア達の仕事です。

ユーザー側がこういった事をいちいち考える必要のないようになって欲しいものですね。