■ハイレゾ音源と非ハイレゾ音源の違いを聴いてみよう! / B.A.L 比較テスト

比較実験をしてみよう!

ラボラトリーって名前がついている割に、「全然ラボってないじゃん」といい加減突っ込まれる前に実験っぽい事をしてみようと思います。

という事でオーディオファイルを2つ用意しました。
まずは聴いてみてください。

※計70Mと容量が大きいので、スマホ回線の方はWIFI接続してダウンロードする等、注意してください。

■音源


※止めるまで無限に流れます。

さあ、どうでしょう?

ハイレゾとCDクオリティの違い

じっくりと聴き比べてみて…

音の違いはわかるでしょうか?

音源に関しては空間やダイナミクスを重視しています。

録音~の処理について

今回の音源は、32bit.floating/96Khzで録音をした後に、24bit/96kと16bit/44.1kに変換してから、ミックス・マスタリングを行いました。

※32bitフローティングで録音しているのは、録音時のクリップマージンを稼ぐためです。

●片方は…
録音⇒32bit.floating/96Khz

ミックス⇒24bit/96Khz

マスタリング⇒24bit/96Khz

●片方は…
録音⇒32bit.floating/96Khz

ミックス⇒16bit/44.1Khz

マスタリング⇒16bit/44.1Khz

片方は純粋なハイレゾで、片方はレコーディング以後はCDクオリティでミックス、マスタリング処理をしました。

フォーマットが違うからといって、特別に修正を加えたりはしていません。

さて、どちらがハイレゾ音源なのか…聴いてわかりますか?

正解は…

では、正解です。

ズバリ…

pia1が純ハイレゾ音源です。

どうでしょう?わかりましたか?

わかりませんでしたか?

なぜ違いを感じたのか?

なぜ違いを感じられなかったのか?

どうしてなのかを、考えてみましょう。

ハイレゾって一括り

ハイレゾ音源と一言で言っても、市販されているハイレゾ音源はどこをどう「ハイレゾ処理」したものなのかよくわからないものが多いです。

聴いている方からすれば、違いがわかりやすいもの、わかりにくいものがあると感じるという話は聞きますが、その原因はこういう部分から来ているのかもしれません。

ハイレゾと銘打っているものの…

音圧を稼ぐ為に音を潰している、市販のハイレゾ音源(ジャンルやレーベルにより当然傾向は違いますが)って多いですから。

中にはCD用とは違うミックス・マスタリングをしている(音圧をそこまで稼がない方向で)ものもあるので、そういう音源は素直にいいなと思います。

私が普段良く聴く方面の音楽ではあまりないのが現実ですね。

それらが全部まとめてハイレゾ音源と呼ばれてしまっているので、良質な音源を探すのは結構困難です。

私が経験した中でも…

ハイレゾシングル版
ハイレゾアルバム版
CDアルバム版
CDシングル版

と1つの曲で4種類のバージョンがあるけれど、ハイレゾのものよりも、CDシングル版が一番音が良かったという事もありました。

セオリー的にいけば、ハイレゾアルバム版が一番音が良さそうなものですが…

そのハイレゾアルバム版は、マスタリング段階で結構音を潰していて、波形を見ても実際に潰れているし、聴いても汚い音でした。

その時点でハイレゾであるメリットを台無しにしているわけです。

各バージョンを比較結果としては、CDシングル版の方が余裕のある綺麗な音でした。(他版と比較して)

だけど一番音が汚いバージョンを一番音がいいと言っている人も見かけます。
ハイレゾだから音がいいと思い込んでいるのか、色々わかった上でそう言っているのか?

その辺はわかりませんが、ハイレゾってだけで全部同じように販売されいる現状、ごちゃまぜすぎるマーケットをどうにかしてほしいと思いますね。

作ってみて思った

実際ハイレゾってどこまでが意味あるのかな?っていうのは以前から疑問に感じていたので、今回作るにあたって色々なパターンを試してみました。

録音CxミックスCxマスタリングC
録音CxミックスHxマスタリングC
録音CxミックスCxマスタリングH
録音CxミックスHxマスタリングH
録音HxミックスHxマスタリングH
録音HxミックスCxマスタリングC
録音HxミックスHxマスタリングC
録音HxミックスCxマスタリングH
etc…
※C=CD H=Hires

上記のようなCDクオリティと、ハイレゾの組み合わせを多種試してみました。

その結果、私的にはミックス段階からハイレゾの音源と、ミックス段階ではハイレゾではないものでは差を感じます。

要するにミックス以降の段階で、ハイレゾ処理されたものが効果を感じやすいという事です。

しかし、ミックスがハイレゾでっていうのは、プロのスタジオではかなり前から当然のように行われている事です。

近年になりハイレゾハイレゾと言われるようになり、配信事業を開始=マスタリングもハイレゾでとするようになってきたのでしょう。

ハイレゾの意味とは?

正直、ハイレゾであろうがCDであろうが良い音の音源は存在していますからあえて買う必要はないと思います。

ただ個人的にまだハイレゾ過渡期なように感じます。

制作側も未熟だし、聴く方も未成熟な部分は多いのではないでしょうか。

作る側も全ての録音ソースを192kで録音するわけにもいかないし、さすがにマスター音源をそのまま配信というのは、リスキーだというのはわかりますが、それならそれでハイレゾ版をしっかり作れよって話ですね。

私自身の経験からも、音圧競争の影響を引きずっているハイレゾ音源よりも、音圧競争に絡んでいないCD音源の方が聴いていて「良い」って思えます。

聴く側もしょぼいアンプのハイレゾ対応スマホと、安価なハイレゾ対応イヤホンで音を聴いて「ハイレゾはすごい!」「ハイレゾって音変わらないじゃん!」という人は、ハイレゾにこだわる必要はないと思います。

電源にこだわるとかケーブルにこだわるとか、基本的な事が整ってこれ以上どうするか考えた時に手を出すもの。
革命的な違いがあるものではないので。

フォーマットしてのハイレゾは、間違いなく優れているものですが、業界側もまだ完全には対応しきれていないという感じがします。

純粋なジャズやクラシック、アコースティック系のジャンルでは良い音源もあるのですが、全体から見れば極一部となっているので、今のような状況ならあえてハイレゾで購入したいと思う事は少ないです。

今はMQAとか新しいフォーマットも出てきていますが、フォーマットが何であれそれを活かすコンテンツを配信するようにしてほしいものです。