■GLAYのAnthologyシリーズがとにかくかっこよかった件 / B.A.L レビュー


灰とダイヤモンドAnthology 2014/5/25
SPEED POP Anthology 2015/10/28
BEAT out! Anthology 2016/9/9
BELOVED Anthology 2017/9/20
実は私は学生時代はGLAYの熱狂的なファンでありファンクラブ会員ナンバー4桁の男で、TAKUROに憧れギターを始めた男でもあります。
上記の4作品を聴いて感銘を受けたので、マニアックな視点で違いをチェックしてみました。

GLAYのアンソロジーシリーズって何?

GLAYのインディーズアルバム、メジャー1st,2nd,3rdアルバムに対して
名エンジニアのマイケル・ツィマリング等による最新技術のリミックス&リマスタリングが施された作品の事。

具体的に何をどうした的な事は特にかかれていないのだが、聴いてみたらとにかく凄かった。

●リミックス⇒この場合は再度ミックス作業をやりなおすこと。

●リマスタリング⇒全体の音バランスをとったミックス済の音源をCDという形に収録する為に全体や細部を整える作業のこと。

リマスタリングというのはハイレゾでもCDでもよくある事だけど、わざわざリミックス(再度ミックスをやりなおす)というのはなかなかない事例。

デビュー当時の彼らがアナログでレコーディングをしていたのか、デジタルでレコーディングしていたのかは私は知らないのだが、明らかにオリジナルCD版とは違う音がする。
リミックスと書いてあるのでミックスをやり直した=デジタル録音の可能性が高いが、アナログからリミックスをした可能性もありその場合の苦労はとんでもない事になるであろう。

全体的な違いは?

全体的に音圧(音量)はオリジナルよりも低い。
比較して聴くと音量が小さいのでいまいちに聴こえるかもしれないが、実はダイナミックレンジも広くなっている。
(同じ音量に揃えて聴くとこっちの方が音が良いと感じる)

そしてベースは全体的にオリジナルよりも分厚くなって迫力が増したように感じる。
他には各楽器や歌がオリジナルと比較して聴くと、空間表現が目立つようになっている。

上記のようにミックス自体がかなり変わっていて新Verとも言えるような仕上がりになっているのだ。

当時、必死にギターをコピーしていた私からすればこれは演奏が別もの、別テイクの物もあるのでは?と思うし
オリジナルと比較してもほとんど聴こえなかったシンセの音やハモリが聴こえてくるのだ。

つまりこれはよくあるミュージシャンやレコード会社が金儲けの為に発売するような未発表音源を抱き合わせたコレクション集ではなく
時間と労力とお金を注ぎ込んで作られたGLAYの新バージョン音源と言っても過言ではないと私は思う。

長年のGLAYファンならこれらのオリジナル・アルバムは持っているからいいや。
もしくは未発表音源やデモがついてるなら買おうと言った話になるのではと思うが、実際に購入するのはかなりヘビーなGLAYファンごく一部なのではないかと思われる。

発売して結構経っているものもあるが、埋もれさせるにはあまりに惜しいな…
そう思い今更ながらキーボードを叩く事にした。

細かい音の違いをチェック!

例えばBEAT out! 収録の一曲目More than Love。
この曲を例として取り上げてみる。

これは学生時代に私が最も演奏した楽曲No.1であり、それ以上に聴き込んだ楽曲だ。
オリジナルはよく知っている。

オリジナルはドラムのかっこいいフィルイン(フレーズ)から始まるこの曲だが、アンソロジー版ではピコピコしたギターの音(シンセサイザーの音のように聴こえるがHISASHIがよく使う光線銃の音をギターのピックアップで拾いそこにエフェクターをかけた音だと思う)がまず最初に鳴ってそこからドラムのフィルイン(フレーズ)が始まるようになった。

そしてサビが始まっても聴き慣れないシンセの音がバックで鳴っているのがよくわかる。

左CHのギターもオリジナルと比べると、歪が少々抑えられたギターの音になっているしベースの音も力強さを感じる音になっている。

ドラムの音もオリジナルはキックはもっと軽い音で、スネアの音も乾いたドライな抜けてくる音だったが、アンソロジー版は全体のサウンドに馴染むような音に変わっているし、シンバルの定位も右からではなく真ん中からになっていたりとオリジナルとは異なっている。

1Bメロの後半でギターが音程を下がってくるフレーズがあるのだが、オリジナルでは音量は小さめで目立たないフレーズだったのだが、アンソロジー版ではその部分でかなり主張してくるように変わっている。

そして二回目のサビが終わりギターソロに。
オリジナルは少々左側の定位からHISASHIのギターソロ前半が始まり、後半は少々右側からTAKUROソロが始まるだが、アンソロジー版ではセンターから鳴るようになっている。

つまりミックス自体がオリジナルと比較してかなり異なっている事がわかる。

1曲だけ取り上げてもこの調子で、どの曲もオリジナルとの違いがよく見られる。

あくまでオリジナルの録音素材を活かし現代的な楽器配置、サウンドバランスに整えたのがこのアンソロジー版だというのが私の印象だが、オリジナルとの違いが大きくて新録したのかな?ギター足した?ハモリを新たに録った?と思えなくもないような素晴らしい出来に各曲仕上がっている。

ぱっと聴いているだけだと何が違うのかな?と流してしまうリスナーもいるかもしれないが、オリジナルと聴き比べてここが違う、あそこが変わっているとしてみると発見が多々あるので、真のGLAYマニアにはとてもたまらない音源になっている事がわかるだろう。

当時のデモ等を考察してみる

そして収録されているDEMOバージョンの楽曲達。
こちらもファンにはたまらないものとなっているのは間違いない。
むしろ大抵のファンからすればこっちを聴きたいというのが主な目的かもしれない。

あの頃バンドをやったりしてリズムマシンでドラムを打ち込んでいた人なら誰でもわかるだろうあの音でデモが作られていたり、曲によってはベースも打ち込み音源だったりと結構衝撃的でもある。

ギターに関してはデモの段階からギターアンプを鳴らしてマイクで収録した音なんだなというのがわかる。
(当時の民生用で発売されていたギターアンプシミュレーターはかなりしょぼかったのでこの音では録れないはず)

曲も完成系とは全然違い、楽曲のアウトラインをなぞっているだけのデモや、一聴して演奏の粗さまでもわかり、当時のバンド野郎のデモと大きく違うわけではなかったんだなという事がわかるだろう。

ここからCDの完成系クオリティに近づけるためにはメンバー、エンジニア、プロデューサー達の相当な努力があったのだろうなと思う。

逆にデモってこのくらいのものでよかったのかとあの当時の自分に教えてあげたくなる。

それはさておき、このアンソロジーシリーズを完成させるにあたって相当な苦労があった事は聴けばすぐにわかった。

以前TAKUROの自伝本を図書館で読んだ事があるが、とにかくメロディ、ハーモニーを重視して曲作りをしていたフシがありこのデモからもそれがよくわかる。

つまり…?

録音した素材は揃っている(古いけど)
これをどうやって現代のサウンドに昇華させるか?
しかも曲数はかなり多い。
エンジニアは相当頭を悩ませたのではないだろうか?

このアンソロジーシリーズはリミックスとは言っても、DJリミックスのようなものではなくあくまでミックス作業をやりなおすという類のものであり、リミキサーが好きに切り貼りしてリミックスを完成させるのではなく、あくまで原曲の構成の中でミックスバランスやエフェクトを変えて再構築するといったタイプのものである。

現在の最新鋭DAWのプラグイン(エフェクト)やアナログボードを相当駆使したのだろうとは思うが、ただのハイレゾでリマスタリングしただけの物よりも遥かに音はよくなっているように思う。

ぶっちゃけた話…
この手のものを商売として作るのなら、それこそリマスタリング音源+未発表音源収録でいいのである。
わざわざ昔のデータを引っ張りだしてミックスし直すなんて本当に面倒臭いから。
ところがそれで良しとはしなかったところにGLAYのこだわりが垣間見れるように感じる。
私が知る範囲ではけいおんのハイレゾ配信でミックスからやり直しをやっていたけどああいうのはやはりレアな例かと。

ちなみにこれらのアンソロジーではないオリジナル・アルバムの方はバーニー・グランドマンスタジオでリマスタリングした
24bit/96KHzのハイレゾバージョンがmoraで配信されているが、私の環境では正直大した差は感じられなかった。

16bit/44.1KHzのこちらの作品の方が音の変化も大きく音が良いと感じたので、このアンソロジーシリーズのハイレゾが配信される事があれば、聴いてみたいなと思った。

このアンソロジーシリーズはどれも手間暇かけてきちんと新しい作品と仕上げているというところに私は好感をもった。

このCDをすでに持っているけどちゃんと聴いた事がなかった人や、GLAYファンだけど昔のアルバムはよく知らないといった人達には
GLAYの新しく生まれ変わった、素晴らしい作品達をもう一度よく聴いてみて欲しいと思う。

どれもすげーかっこいいから。

灰とダイヤモンドAnthology

[Disc 1] 灰とダイヤモンド Remix & Remastering 2014
1.真夏の扉
2.彼女の”Modern…”
3.KISSIN’ NOISE
4.ひどくありふれたホワイトノイズをくれ
5.RAIN
6.LADY CLOSE
7.TWO BELL SILENCE
8.千ノナイフガ胸ヲ刺ス
9.BURST
10.if〜灰とダイヤモンド〜
BONUS TRUCK
1.彼女の“Modern…”(Rerecording 2011)
2.TWO BELL SILENCE(Rerecording 2009)
3.BURST(Rerecording2009)
4.灰とダイヤモンドメドレー 
“真夏の扉/LADY CLOSE/ひどくありふれたホワイトノイズをくれ/TWO BELL SILENCE”
(GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT Ver.)

[Disc 2] 灰とダイヤモンド Anthology Demo & Bootleg & Radio 1994
1.bayfm“Bay Factory Special YOSHIKI All Works” 1994.6.22
2.KISSIN’ NOISE
3. TEARS SONG
4. AIR-G “FM ROCK KIDS”1994.10.1
5. GONE WITH THE WIND
6. 魔女狩り
7. FMいるか“ランチBOXリクエスト”1994.5.28
8. ANSWER
9.TWO BELL SILENCE
10.千ノナイフガ胸ヲ刺ス
11.HBCラジオ“ぐるっと道南お昼です”1994.5.28
12. JULIA

[Disc 3 DVD] “Document of 灰とダイヤモンドDays”

【ブックレット】
当時の写真、資料等を1冊に収めたプレミアフォトブック。

SPEED POP Anthology

<収録内容>
●CD DISC1
SPEED POP Remix & Remastering 2015
M1.SPEED POP (Introduction)
M2.HAPPY SWING
M3.彼女の”Modern…”
M4.ずっと2人で・・・
M5.LOVE SLAVE
M6.REGRET
M7.INNOCENCE
M8.Freeze My Love
M9.真夏の扉
M10.Life〜遠い空の下で〜
M11.JUNK ART
M12.RAIN
M13.GONE WITH THE WIND
M14.ACID HEAD
●CD DISC2
SPEED POP Anthology Demo & Bootleg
M1. HAPPY SWING
M2.ずっと2人で…
M3.LOVE SLAVE
M4.REGRET
M5.JUNK ART
M6.心に雨が
M7.MOON GOLD
M8.SPEED POP (Introduction) (Rerecording 2014)
M9.ずっと2人で…(GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT Vol.2 Ver.)
M10.LOVE SLAVE(ROCK KIDS 802 Special Acoustic Ver.)
M11.RAIN (Miracle Music Hunt Forever Ver.)
M12. ACID HEAD (Recording 2009)
M13. SPEED POPメドレー(GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT Ver.)
“HAPPY SWING/JUNK ART/REGRET/Freeze My Love”
●DVD
“Document of SPEED POP Days”

BEAT out! Anthology

■収録内容
【DISC1 -CD-】『BEAT out!』Remix & Remastering 2016
<収録楽曲>
1.More than Love
2.Yes, Summerdays
3.原色の空<Cloudy Sky>
4.Trouble On Monday
5.Together
6.月に祈る
7.生きてく強さ
8.週末のBaby talk
9.グロリアス
10.軌跡の果て
11.Miki Piano
12.Cynical
13.Believe in fate

【DISC2 -CD-】『BEAT out! Anthology』Demo & Live in 1996
<収録楽曲>
1.More than Love Live ver. from 東京厚生年金会館
2.More than Love AG Demo
3.Yes,Summerdays AG Demo
4.Yes,Summerdays Demo
5.原色の空<Cloudy Sky> Demo
6.Trouble on Monday Demo
7.Together AG Demo
8.Together Demo
9.月に祈る Live ver. from 東京厚生年金会館
10.生きてく強さ Demo
11.週末のBaby talk Demo
12.グロリアス Demo
13.軌跡の果て AG Demo
14.軌跡の果て Demo
15.Miki Piano Demo
16.Cynical Demo
17.Believe in fate Demo

【DISC3 – Blu-ray -】“Live of BEAT out! Days”※DISC 3はBlu-ray となります。
■渋谷公会堂
1.More than Love
2.Yes,Summerdays
3.生きてく強さ
4.Cynical
5.原色の空〈Cloudy Sky〉
6.Trouble On Monday
7.INNOCENCE
8.週末のBaby talk
9.LOVE SLAVE
10.Freeze My Love
11.Together
12.月に祈る
13.グロリアス
14.彼女の“Modern…”
15.ACID HEAD
16.軌跡の果て

[ENCORE] 1.HAPPY SWING
2.KISSIN’NOISE
3.BURST

■日本武道館
1.More than Love
2.生きてく強さ
3.Cynical
4.月に祈る
5.INNOCENCE
6.Trouble On Monday
7.週末のBaby talk~SHUTTER SPEEDSのテーマ~週末のBaby talk
8.LOVE SLAVE
9.Together
10.Yes,Summerdays
11.KISSIN’NOISE
12.彼女の“Modern…”
13.ACID HEAD

[ENCORE] 1.BELOVED
2.グロリアス
3.BURST
4.軌跡の果て

【BOOKLET】
当時の写真や掲載誌、直筆の歌詞など20年前の貴重な素材をふんだんに掲載。さらに、現在のGLAYメンバー最新のインタビューも収録されたプレミアムフォトブック。

BELOVED Anthology

■収録内容
【DISC1 -CD-】
『BELOVED』 Remix & Remastering 2017
<収録楽曲>
1.GROOVY TOUR
2.Lovers change fighters,cool
3.BELOVED
4.SHUTTER SPEEDSのテーマ
5.Fairy Story
6.カナリヤ
7.HIT THE WORLD CHART!
8.a Boy~ずっと忘れない~
9.春を愛する人
10.カーテンコール
11.都忘れ
12.RHAPSODY
13.neuromancer
14.口唇

【DISC2 -CD-】
『BELOVED Anthology』 Demo
<収録楽曲>
1.GROOVY TOUR Demo
2.Lovers change fighters,cool Demo
3.BELOVED Demo
4.SHUTTER SPEEDSのテーマ Demo
5.Fairy Story Demo
6.カナリヤ Demo
7.HIT THE WORLD CHART! Demo
8.a Boy~ずっと忘れない~ Demo
9.春を愛する人 Demo
10.カーテンコール Demo
11.都忘れ Demo
12.RHAPSODY Demo
13.neuromancer Demo14.口唇 Demo ver.1
15.口唇 Demo ver.2

【DISC3 -DVD-】
“Document of BELOVED Days”